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2017年9月 (社員向け)月例社長メッセージ

マーケティング力

経済産業省、厚生労働省、文部科学省の3省合同で作成されました「2017年版 ものづくり白書」が、6月6日に公表されました。その中で、「我が国製造業の変革の方向性」が記されており、私が注目したポイントが3つありました。

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・単に、いい「モノ」をつくるだけでは生き残れない時代に入り、「ものづくり+(プラス)企業」になることが求められている。
・「顧客価値の実現」の手段が、技術革新によって、「モノの所有」から「機能の利用」へと変化している。
・モノをほかのモノやサービス、情報と結びつけて一層の価値拡大を図る等、利活用方策である「サービス・ソリューション」が差別化要因として重要になっている。
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メイテックのお客さまである日本の製造業各社では、従来の「プロダクトアウト型」ではなく、ユーザーあるいはマーケットのニーズに即した「マーケットイン型」で、付加価値の高いものづくりをしていこうという視点に変わっています。
また、ポイントの2つ目にあるように、ユーザー価値を実現する手段は、「モノの所有」から「機能の利用=コト」に変化している、あるいは変化していかないと、ユーザーに受け入れられず競争に勝ち残れない、ということです。
そして、これまで収集が困難だった情報について、通信やセンサー技術の進化により「IoT」が本格化し、収集・分析できるようになってきました。その分析データをどのように利活用していくかが、今後新たなサービスを提供していく上で、大きな差別化要因になっていくのだととらえています。

われわれは、お客さまである製造業の変革の方向性に対し、どのような対応が必要でしょうか。
お客さまにとってどのようなメリット、あるいはどういう便益(ベネフィット)につながっていくのかを愚直に考えていかないと、単に求められることに対応しているだけでは、お客さまに期待以上の価値を提供できない。+αのパフォーマンスを発揮して、お客さまから信頼と安心感を勝ち取り、期待を超えるアウトプットを提供することで、お客さまにとっての便益(ベネフィット)につながっている状態を創り出す必要があるのです。

8月のメッセージで、私は「アンテナと感性」というテーマを取り上げました。
メイテックエンジニアの皆さんが、今まで築いてきた多様なキャリアと「技術力×人間力」をもって、考慮すべき多くの情報に「アンテナ」を張り、「感性」で受け止めることができれば、必ずお客さまの便益(ベネフィット)につながっていくと確信しています。
私は、お客さまに便益(ベネフィット)へつながる価値を評価してもらい、適正な対価をいただけるまでの全体プロセスを構築できる力を、「マーケティング力」ととらえています。

産業界でこれから進んでいく第四次産業革命に向けた製造業各社の取り組みに対し、メイテックエンジニアの皆さんが「マーケティング力」を高めていくことで、困難な課題をもしっかりとソリューションできる集団になることを目指していきます。

以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 國分 秀世