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2023年9月 (社員向け)社長メッセージ

「資源循環」のさらなる促進へ

日本で「リサイクル」という言葉が環境白書(環境省/当時は環境庁発行)に登場したのは1980年。その後、1999年に産業構造審議会地球環境部会と廃棄物・リサイクル部会の合同基本問題小委員会が提言した「循環経済ビジョン」の中で、「1R(Recycle) から3R(Reduce Reuse Recycle)」が登場し、その後「3R」が廃棄物の減量・再資源化のスローガンとして使用されるようになりました。
 

また、2001年施行の「資源有効利用促進法」の個別法の1つとして制定された「グリーン購入法」により、企業や消費者も、環境負荷低減に資する製品・サービスの調達・購入を行うことが責務となりました。企業では、環境に配慮した製品・サービスを提供するため、「環境配慮設計(3R+Renewable)」を推進。当社でもそれに準じた社内研修講座を整え、お客さまのニーズに素早く対応した設計開発に取り組んできました。
 

このように、日本の「循環型社会」形成の推進は、2001年ごろから本格化したと言えます。
 

現在は、全世界の国・企業・人が、サステナビリティ社会実現のために、環境負荷低減と有限資源の有効活用に向けた「リサイクル」技術の開発や再利用素材の研究に、継続して取り組んでいます。「リサイクル」は、SDGsのテーマ12「つくる責任 つかう責任」と関係も深く、その中でも生産数や化石燃料消費量が多い自動車業界の「リサイクル」への取り組みが注目されています。
 

2023年7月に、欧州委員会では自動車の車両設計から生産、廃車までの過程における循環性の向上に向けた規則案を発表。その内容は、「部品の再利用や回収を促進する車両設計の推進」「新車生産に必要なプラスチックの25%以上の再生プラスチック利用(うち廃車由来25%)の義務付け」などの規則強化案であり、世界の自動車メーカーでは、今後の生き残りを左右すると見て、「資源循環」の取り組みにアクセルを踏むことでしょう。
 

プロのエンジニア集団であるわれわれは、お客さまの開発業務を通じて、お客さまと共に社会課題の解決に取り組むことが責務です。延べ4,000社以上のお客さまの設計開発業務に、長年携わってきた当社だからこそ、エンジニアの技術と知恵を結集して、あらゆる製品やサービスが再生利用できる未来社会の実現に貢献できると、確信しています。
 

以上

代表取締役社長
國分 秀世