2008年12月 社長挨拶

2008年12月 (社員向け)月例社長メッセージ

エンジニアの真価、企業の真価

先日、あるベテランエンジニアたちから、次のような言葉をかけられ、大変頼もしく、また心強く思いましたので、紹介したいと思います。

あるベテランエンジニア:「景況が厳しくなることは、会社にとっても、われわれエンジニアにとってもうれしいことではない。ただし、厳しいときこそ、われ われの『エンジニアとしての真価』が問われるときでもある。お客さまが忙しいときには、力が有る無しにかかわらず契約を更新していただける場合が多い。で も、市場が厳しいときには、本当に、お客さまの戦力として役に立つエンジニアかどうかが問われる。つまり、こうしたときこそ、自分自身のエンジニアとして の真の実力を、お客さまが教えてくれる。自分の本当の実力を知るチャンスとしてとらえれば、たまには厳しいときがあった方がいい」というものです。また、 「繁忙期には、自分が動かなくてもどんどん仕事がやってくる。厳しいときには、そうはいかない。自分から仕事を取りにいかないと、戦力として認めてもらえ ない」、あるいは、「たとえ今すぐにやる仕事がなくても、この部署にいてほしいとお客さまに思わせられるかどうかが、真の実力だ」という言葉もありまし た。まさに、「一人ひとりのエンジニアの価値をお客さまが認めてくださるかどうか」が、われわれの事業の原点であるということを、改めて現場から教えても らった思いです。

人や企業の成長にも、いろいろなパラドックスがあります。例えば、大きな問題や障害もなく順調に成長していく過程が、はたして人や企業にとって望ましい環 境か、という命題です。ある一定の環境において成長が持続している状況においては、問題や障害などない方が、人も企業も、より大きく成長できるのかもしれ ません。しかしながら、そうした環境が長く続くと、今度は環境が変わったときに、うまく適応できないという問題が発生し、成長そのものが阻害されてしまう という大きな危機に陥ることがあります。これは、進化論にある『強いものが生き残るのではなく、環境に適応できたものが生き残る』という適者生存の原則に も通じるものです。したがって、人や企業にとって、順調に成長していく過程というものは、短期的には「いいこと」かもしれませんが、中長期的には、多少の 問題や危機に直面し、それらを乗り越える力を身に付ける機会があった方がいいのかもしれません。

当社の34年間の歴史を振り返ってみても、主に景況を要因として、技術者派遣事業に対する順風が逆風に変わったことが何度かあり、その度になにがしかの危 機に直面してきました。そうした危機を乗り越えてきたからこそ、業界No.1のポジションを堅持して今日に至っていると言っても過言ではありません。例え ば、1990年にバブル経済が崩壊した時には、当社の間接部門比率(エンジニア以外の社員比率)は15%以上でした。しかも営業利益率が10%以下だった ので、稼働率が90%を下回ると利益が出ない状態にもかかわらず、稼働率が80%近くまで下がり、事業存続さえ危ぶまれるような時がありました。何とかそ の危機を乗り越えて今日の当社があるわけですが、そうした危機に直面したからこそ、その後、事業の体質改善に取り組んできました。例えば、現在は、間接部 門比率を約7%で統制するようにしています。そして、営業利益率を15%超まで高めることによって、仮に稼働率が80%まで下がったとしても事業を継続で きる体質にしています。また、無借金の財務体質を構築し、グループ全体の月商2カ月分は常に現金保有を継続しているのも、現在のような金融危機の状態に なっても、間違いなく社員の皆さんに賃金を払い続けられる体制を維持することが目的です。

今度の景況悪化が、どの程度になるのか、また、どのくらい続くのかを予測することは、現時点では非常に困難なことです。ただし、人や企業を取り巻く環境が 変わることは、厳しいことではありますが、それを乗り越えることによって、今まで以上に強くなるチャンスであることも間違いのない事実です。今回も、社員 全員で真価を発揮して、この危機をさらなる成長の機会に変えていきたいと思いますし、できると確信しています。なぜならば、危機を乗り越える力の源泉が、 自分自身がもっと成長したいと願うモチベーションだからです。

また、いくらエンジニアが努力しても、お客さまの事情で契約継続ができない場合もあります。ただし、その努力は、次の業務に必ず活かせるということも、34年間の歴史の中で、エンジニア自身が証明しているということも付言します。

以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 西本甲介

ページTOPへ