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2010年1月 (社員向け)月例社長メッセージ

自助の精神

新年、あけましておめでとうございます。

2009年は危機一色の一年でしたが、2010年は、何としても危機を乗り越える年にしていかねばなりません。具体的には、自立的に事業継続可能とする営業利益の黒字化に戻すということです。

特集ページの書き初めに、「自助」と書きました。これは、「天は自ら助くるものを助く」という有名な一節を表すことばです。人は自分が好調の時には、それ を自分の実力だと思い、困難な時には環境のせいだと考えるものである。したがって、環境がよくならないと自分もよくならないと考えてしまう。そうではなく て、まず自分で自分を助けようという精神が必要である。苦しい局面のときこそ、自分で自分を元気づける、自分で自分の心を支えようとする、危ないときには 自分で自分を救おうとする、自分自身を自分が考える幸せな状況に導こうとする、だれかのせいにするのではなく、自分のことを自分で何とかしようと考え行動 する、そうやって、自分自身を自分に対する最良の援助者にする人が、その人が人生において得ようとするものを得ることができる、と説く考え方です。

昨年の4月に急激な稼働率の低下の危機に直面しながらも、わたしたちはメイテックという会社のもとに、一人ひとりが仕事を継続しています。稼働中のエンジ ニアは、厳しい市場環境においても絶対に必要な戦力だという評価と信頼をお客さまから勝ち取り、未稼働の仲間のために、さらなる受注につなげる努力を続け ています。未稼働のエンジニアは、先輩・後輩ともにチームとなって教育研修に取り組んでいます。営業は1件の受注獲得のために市場を駆け回り、お客様にく らいついています。間接部門は1円レベルのコスト削減と生産性の向上に取り組んでいます。その意味では、昨年の1月にみなさんにお願いした、社員全員がそ れぞれの置かれた状況の中で「なすべきことをなす」ということを実行していただいていると思います。ただし、わたしたちが仕事の継続ができている大きな要 因の一つが、雇用調整助成金であることも事実です。雇用調整助成金は公的資金であり、自分たちが事業を通して生み出してきた資金ではありません。つまり、 わたしたちは、一人ひとりがなすべきことをなし、事業を継続していますが、残念ながら、会社全体としては、自分の両足でしっかりと社会の中に立っていると 言える状況ではないということです。

企業が、社会的な存在としての役割を担っている以上、まず自分の足で立つということは必須の要件です。今年は、何としても、だれかの助けによってではな く、自分の足で立ち社会とかかわっていくという企業本来の姿に戻らなければなりません。そのためには、一人ひとりが、もう一歩、二歩と踏み込んで、まず自 分で自分自身を支えるための行動をしていくことが必要だと考えています。稼働中のエンジニアは、来期に向けて、自分自身の契約継続のためになすべきこと、 未稼働のエンジニアは自分自身を配属させるためになすべきこと、営業は前月よりも一件でも多い成約を勝ち取ること、間接部門は、市場と接しているエンジニ アと直接部門のためにできることをさらに実行すること、つまり、だれかがだれかを支えているのではなく、文字通り、一人ひとりがまず自分を支え、その上 で、全員で支えあうことに、さらに踏み込んでいくことが必要です。

まず自分で自分を支える年にしましょう。

以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 西本甲介