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2013年10月 (社員向け)月例社長メッセージ

お客さまの「大転換」

メイテックの「目指すべき姿」において、顧客価値を、「大転換している日本のメーカーの『信頼される戦略的パートナー』」と定めています。では、お客さまは、どのような大転換をしようとしているのかは、来期からの新しい経営計画を立案していく上でも、しっかりと見据えなければならない点です。

3年前に、現在の中期経営計画を立案する際にも、リーマンショックを契機として、お客さまが大きな転換をされようとしていましたが、それが、さらに加速したり変化したりしていることを、メイテックとして認識しなければならないと思います。

例えば、お客さまの経営戦略において「選択と集中」という転換が、より鮮明になってきています。競合他社が液晶TVのような新製品をつくれば自社もつくる、という横並びの戦略から、なかなか脱却できないのが日本のメーカーの弱点だということは、リーマンショック以前から指摘されていましたが、今は、世界の市場で戦っていくために、自社が必ずしも強くはない分野は縮小・撤退して、自社の「強み」に経営資源を集中する戦略が、電機業界を中心に、大胆に進められています。こうした変化によって、国内の設計開発業務の絶対量が減っていく可能性があります。それは、技術者派遣市場に、どう影響するのか。

あるいは、リーマンショック以降、お客さまのグローバル戦略は、「開発の現地化」が加速していますが、一方で、日本国内の強み(粒のそろった人的資源、豊富なサプライヤーと、その連携など)を活かして、国内の開発に徹底的にこだわる、という動きもあります。では、お客さまは、何を国内に残そうとしているのか。

また、お客さまの人事戦略、特にエンジニア戦略も、従来の事業部門縦割りの人員配置から、事業部門に横串を通して、部門を越えたエンジニアの異動・配置を行なうことが、当たり前になってきました。これは、結果的に、お客さまのエンジニアのキャリアの幅が拡がっていくことになりますから、メイテックのエンジニアのキャリアと類似していく可能性があります。

さまざまなリスクを取りながらも、強い意志を持って、こうした大転換を行っているお客さまに対して、メイテックが『信頼される戦略的パートナー』であり続けるためには、わたしたち自身が、どのように転換しなくてはならないかを考え、実行していくことが、次の経営計画においても、重要なテーマになっていくと考えています。

以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 西本甲介