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2013年2月 (社員向け)月例社長メッセージ

お客さまの経営層の話

毎年、主に10月ごろから年初にかけて、主要なお客さまを訪問させていただき、お客さまの経営層と、さまざまなお話をさせていただいています。

そうした、さまざまな分野のお客さまとの会話は、今、日本の製造業の経営層の皆さまは、何を課題としてとらえて、どのように対策しようとされているのかを、メイテックとして教えていただく機会でもあります。今年も、いろいろなことを教えていただいています。こうした情報は、できるだけエンジニアの皆さんとも共有したいと考えているので、具体的な事例は、社内ブログを参照してほしいのですが、いくつかをこの場でも紹介したいと思います。

一つは、円安の動向です。リーマンショック以降続いてきた円高が、2012年末から円安方向に動いていますが、お客さまの率直な反応を総合すると、「行き過ぎた円高」は困るが、単純に円が安ければいいというわけでもないということです。それは、メディアなどでも報道されているように、為替変動のヘッジやコストダウン対策として、ほとんどのお客さまが、部品や素材の海外調達比率を相当に高められているからです。それは、日本のメーカーが為替に対応する力を高めているということでもありますし、グローバル・サプライ・チェーンの動きが加速して、メーカーの仕事そのものが、まさしく海外流出しているということでもあります。

あるいは、中国などの新興国メーカーに模倣されないために、同時に、製品の差別化を強化するために、商品開発力もさることながら、製造技術力を重視しているという声も、たびたび聞くようになってきました。今は、どんな製品をつくっても、リバース・エンジニアリングされて、すぐに模倣品や模造品が出回ってしまいますから、それに対処するために、分解してもつくり方が分からないようなものづくりで差別化するという考え方です。

こうしたお客さまのマクロな動きは、まだまだたくさんありますが、常に、それを、メイテックの事業にどのように反映していくかを、みんなで考えていきたいと思います。

以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 西本甲介