2010年3月 社長挨拶2010年

2010年3月 (社員向け)月例社長メッセージ

新規事業とは

企業が市場環境や経営環境の変化に対応しながら成長していくためには、常に、新商品を投入したり新規事業を立ち上 げていかねばならないということは、シュンペータの「創造的破壊」などということばを持ち出すまでもなく、当たり前の話です。特に、当社のお客様である製 造業各社は、新商品や新規事業がなくなった途端に、事業の縮小を余儀なくされます。したがって、景況は依然として厳しい状況であっても、年明けあたりか ら、次なる新商品や新事業に向けての技術開発投資動向が、少しずつ見え始めてきました。ただし、それがこれから大きな動きになっていくのか、以前と同じよ うなレベルまで戻るかどうかは、まったく予断ができない状況です。

では、われわれにとっての新規事業とは何かというと、二通りの新規事業があると考えます。一つは、本業である技術者派遣事業に変わる「何か」を企業として 創り出していくもの、もう一つが、エンジニアのみなさん一人ひとりにとっての新規事業というものです。前者については、かつてのGlobal Vision21や真Global Vision21の取り組みによって、技術者派遣事業を中核として、その周辺に事業領域を拡大していくという方針に基づいて挑戦を行ってきました。現状 は、今次の危機によって事業領域拡大戦略は凍結し、逆に、グループ事業の再編という方向での事業存続をはかっているところです。ただし、グローバル事業を 何とか継続させていこうという取り組みを行っているのは、今後の世界経済のグローバリゼーションの深化と拡大を見据えているからです。あるいは、エンジニ ア特化型職業紹介事業を存続させようとしているのも、今後の労働市場全体の変化について、派遣法改正などの規制は強化されるものの労働市場全体の流動性は 高まっていく方向に進むと考えているからです。ES事業についても、営業利益確保ができているから存続させていくだけでなく、本業の企業価値、つまり、お 客様に対するサービスの価値を高めていく事業として存続させたいと考えています。

エンジニアのみなさん一人ひとりにとっての新規事業という方向は、まさに、個々のキャリアに関わる考え方です。メイテックのエンジニアのみなさんのキャリ アアップは、常に、日本の製造業の方向性とリンクしています。したがって、日本の製造業自体が、線形に進んでいく場合は、エンジニアのキャリアも線形にと らえやすいと考えられます。逆に、日本の製造業が非連続的に進まざるをえないときには、エンジニアのキャリアも非連続的な変化対応が求められるということ です。エンジニアのキャリアを、事業との対比で比喩的にとらえると、線形のキャリアというのは「本業の進化と拡大」で、非連続的なキャリアというものが、 まさに「新規事業への挑戦」ということになるのだと思います。

これからの世界経済や社会全体の変化を考えると、企業も個人も、非連続的な変化に対応できるかどうかが、ますます重要なテーマになってくると思います。昨 年末に顧客訪問させていただいた、ある世界的自動車部品メーカーの技術担当役員の方が、「当社のエンジニアは基本的に機械系が主体だが、今は、全員に電気 系のエンジニアになってほしいと要請しているし、それは可能だと考えている」を話されていました。非連続ということは、場合によっては、自分が未経験の分 野で、ゼロからスタートしなければならないということもありえます。過去の経験分野が、また活況を取り戻してくるのを待つうちに、その分野そのものがなく なってしまうリスクを考えることが必要な時代に、今、われわれは向き合っているのだと思います。時代が非連続に動くとしたら、われわれも非連続に進んでい かねばならないと考えています。

以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 西本甲介

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