2009年12月 社長挨拶

2009年12月 (社員向け)月例社長メッセージ

次代への教訓

今年は、メイテック創業以来の危機の年になりました。未だ危機の渦中にあるわけですが、年末に際して、この激動の 一年をふりかえりつつ、この危機の中だからこそ見えるもの、見えてくるもの、改めて実感できることを忘れないように次代につなげていくために、少し書いて おこうと思います。それは、次代への教訓にもなっていくと思います。

人も企業も、好調の状態が続くと、それを当たり前と思ってしまったり、自分の実力だと過信してしまいがちになります。長い時間軸で見れば、どのような業界 にも、必ず好不調の波があります。個々の企業にも浮沈があります。自分にとって好ましい状態が続いて欲しいと思うのは人情ですが、そうではないことが現実 であることを決して忘れてはいけないという教訓を、改めて胸に刻んでおきたいと思います。

こうした教訓を、過去にわれわれが全く学んでいなかったのかというと、そうではありません。何度もお伝えしていることですが、前回のバブル崩壊の教訓を活 かして、今日の当社があるのも事実です。たとえば、「自前の事業資金で経営する」という方針です。企業が危機に際したときに助けてくれる金融機関はないと いう前提で経営しようという考えは、前回のバブル経済崩壊のときに倒産の危機に瀕したことから学んだ教訓です。現状の赤字の状態の中で、社員のみなさんに もさまざまなご苦労をおかけしていますが、事業が継続できているのも、その教訓を活かして無借金経営にしてきたからです。あるいは、現在、2,000名近 いエンジニアのみなさんのグループ教訓研修が遂行できているのも、平時に「より強いプロのエンジニア集団」をめざして全社で取り組んできた研修支援体制構 築のプロセスの過程で、社内認定講師が1,000名を超える状況を作ってきたことも、大きな要因です。競合他社の中には、当社と同じようなグループ教訓研 修を行いたくても、社内講師が起用できずに断念された会社もあるくらいですから、当社においても、平時に研修支援体制構築の取り組みを行っていなければ、 少なくとも、現状と同じようなグループ教訓研修ができなかった可能性があります。

つまり、昨年までの平時、あるいは好調時においても、前回のバブル崩壊の教訓を糧として取り組んできたことがたくさんありますし、それが今のメイテックを 支えているという事実もあります。しかしながら、それだけでは耐えられないような状況に、今、われわれは直面しています。同時に、今度の不況は、世界経済 全体が構造的に転換していく転機となる可能性が高く、日本の経済のあり方、社会のあり方も、大きく変わらざるをえない節目となっていく可能性もあります。 その意味では、今回の危機は、これから、われわれ自身がどのように変わっていかなければならないか、ということにつながっていきます。ここで言う「われわ れ」ということばは、メイテックという企業という意味でもありますし、われわれ一人ひとりという意味でもあります。

では、どのように変わっていかねばならないのか。世界経済全体の変わりゆく方向でさえ、必ずしも明確ではない状態、つまり企業や人を取り巻く外部環境変化 が混沌とした状態では、どのように変わっていくかの解は、不確かな状態にあります。ただし、明確なことは、われわれ自身が変わることを恐れない気持ちが重 要だということです。しいてメイテックに照らし合わせていえば、「共生と繁栄」という企業理念を変える必然性はないと考えています。むしろ、それをより高 次の目標としていく必然性が高まるのではないかという予感があります。ただし、それをどのように実現していくか、という方法論は大きく変えていく必要があ るかもしれません。

変わることを恐れることなく、一方で守るべきものを見失わないように、みなさんとともに来年に臨みたいと考えています。

以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 西本甲介

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