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2008年5月 (社員向け)月例社長メッセージ

自分の将来の可能性を広げるということ

本年4月1日から、M-Netポータルが社内リリースされました。これは、特にエンジニアの皆さんが、自分のPC 環境から「会社につながる」ためのインターフェイスを一つの窓口に統合して利便性を高めることが目的ですが、もう一つの目玉は、「Web版ベストマッチン グシステム」です。6年前にベストマッチングシステムがリリースされた当初から、自分のPC環境からアクセスできるようにしてほしいという声、つまり自宅 でもベストマッチングシステムを見ることができるようにしてほしいという要請は多くありましたが、技術的な課題とセキュリティ上の課題をクリアすることが でき、簡易版ではありますが、ようやく実現の運びとなりました。すでに、『みんなのコミュニティ』サイトでも「使ってみた!」という書き込みが見られます が、より多くの皆さんのアクセスに期待しています。

毎年の社長懇話会でも、ベストマッチングシステムは必ず触れる話題の一つです。なぜならば、エンジニアの皆さんのキャリアアップにとってもっとも重要な要 素は、「メイテックの顧客ネットワークの中で、一人ひとりにベストマッチングしたローテーションを実現すること」だと考えているからです。そのためには、 エンジニア一人ひとりが、常にメイテックの顧客ネットワークにアクセスして、自分の市場価値を確認することが重要です。そして、本当にいいローテーション を実現するための基本プロセスは次のようなものになります。

CSシートを使って、今の顧客業務で自分がエンジニアとしての市場価値を高めることができているかどうかを確認する。

ベストマッチングシステムを使って、今の顧客業務と、今まで自分が培ってきたキャリア・技術・スキルに基づいて、次の顧客業務の可能性を確認する。

1、2の確認に基づいて、さらに自分の将来の可能性を広げるために、各種の研修システムやマネージャー活動を利用する。

1、2、3のプロセスを繰り返すことによって、「いいローテーション」を実現する。


つまり、CSシートもベストマッチングシステムも研修システムも、ツールであり、それらを使うことが目的ではなく、自分にとって「いいローテーション」を 実現するための手段だということです。こうした考え方から、エンジニアの皆さん一人ひとりのキャリアアップ情報を共有する場である個人面談においては、今 期からCSシートとベストマッチングシステムを必ず面談ツールとして活用することにしました。したがって、個人面談でいきなりベストマッチングシステムに アクセスするよりは、Web版ベストマッチングシステムで事前にアクセスしておいた方が、中身の濃いコミュニケーションができると思います。

ところで、「いいローテーション」とは、どのように定義されるでしょうか。個人の多様な価値観をふまえれば、「いいローテーション」も社員の数だけあるこ とになります。ローテーションの元となる受注が、1)業務内容、2)地域、3)対価、という3つの要素から構成されることを踏まえれば、この3つの要素の バランスの取り方が、個々の価値観によって異なるということになります。1)を第一に考える人もいれば、2)を第一に、3)を第一に考える人もいるという ことです。これらの3つの要素のバランスの取り方の可能性を確認するツールが、ベストマッチングシステムということもできます。あるいは、その可能性を拡 大するツールが各種の研修システムやマネージャー活動ということもできます。また、これらのツールの中で、もっとも変数が大きいものが、ベストマッチング システムです。なぜならば、ベストマッチングシステムの元となる受注情報は、ほぼ半年ですべて入れ替わるほど市場の変化が早くなっていること、ならびに顧 客である製造業全体の景況によって受注の絶対数が増減するからです。したがって、社長懇話会のたびに、ベストマッチングシステムを有効に活用するために は、健康診断と同じように定期的にアクセスすることが必要だと話しているわけです。その意味でも、Web版ベストマッチングシステムの意味は大きいと考え ています。

また、1)業務内容、2)地域、3)対価、という3つの要素のバランスの取り方は、個々の価値観によって異なるとも書きましたが、そこで重要なことは、自 分のキャリアについて、「今の自分」という視点だけでなく、「将来の自分」という視点で考えるということです。当たり前のことですが、キャリアとは連続的 につながって形成されていきます。したがって、今のキャリアの「次のキャリア」の選択肢が広がっていった方が、将来の変化に対応しやすいということになり ます。市場の変化がより早く激しくなっていくという前提に立てば、将来の選択肢が多ければ多いほど、自分の成長の可能性が広がっていくということになりま す。また、1)業務内容、2)地域、3)対価、のいずれかに集中するという価値観を持つ場合は、自分の選択肢を狭くすることにもなるわけですが、狭いこと が自覚できれば、まず自分が納得できますし、狭い選択肢の中で、自分の可能性を実現するためには何をすべきかが、より明確になると思います。

Web版ベストマッチングシステムが、より多くのエンジニアの可能性を広げるツールになっていくことに期待しています。

以上

メイテックグループCEO
代表取締役社長 西本甲介